ChatGPTを使ってみたものの、「思っていた答えと違う」「説明が難しくて分からない」と感じたことはありませんか。
私も最初は、AIには特別な言葉で質問しなければならないと思っていました。しかし、難しい命令文を覚える必要はありません。普段の会話と同じように、足りない情報を少しずつ伝えればよいのです。
ChatGPTへの質問は「プロンプト」とも呼ばれます。ただし、初心者のうちは名前を覚えることより、何を伝えれば答えが分かりやすくなるかを知るほうが大切です。
この記事では、60代の初心者でも今日から使える質問のコツを7つ紹介します。それぞれにコピーして使える質問例を付けました。
まず覚えたいのは「目的・状況・答え方」
良い質問を作る基本は、次の3点です。
- 目的:何をしたいのか
- 状況:誰が、いつ、どのような条件で行うのか
- 答え方:どのくらいの長さや形式で答えてほしいのか
たとえば、「旅行を考えて」だけでも回答は得られます。しかし、次のように伝えると、自分に合った提案になりやすくなります。
10月に60代夫婦で鎌倉へ日帰り旅行をします。長時間歩かないコースを、午前9時から午後5時までの時間順で提案してください。
最初から完璧に書く必要はありません。まず質問して、回答を見てから条件を足していきましょう。
1. 最初に「何をしたいか」を伝える
ChatGPTは、質問の目的が分かると回答の方向を決めやすくなります。
「ブログについて教えて」では範囲が広すぎます。「ブログ記事のタイトルを考えたい」「文章を読みやすくしたい」など、今回やりたいことを一つ伝えましょう。
質問例
60代から始めるブログの記事タイトルを考えたいです。「ChatGPTの使い方」をテーマに、初心者が読みたくなる案を10個出してください。
目的が二つ以上あるときは、作業を分けるのがおすすめです。最初にタイトルを決め、次に見出し、最後に本文という順番なら、途中で確認できます。
2. 自分の状況や条件を加える
同じ質問でも、年齢、経験、予算、時間、人数などによって適切な答えは変わります。
ChatGPTは、こちらが伝えていない事情を正確には知りません。回答に必要な条件だけを加えましょう。
質問例
パソコン初心者です。Windows
11で写真を整理したいです。写真は約500枚あり、月ごとのフォルダに分けたいです。
「初心者です」と一言添えるだけでも、専門用語を減らした説明になりやすくなります。ただし、氏名、住所、電話番号、パスワードなどの個人情報を条件として入力する必要はありません。
3. 答えの長さや形を指定する
回答が長すぎたり、まとまりがなかったりするときは、答え方を指定します。
次のような頼み方が便利です。
- 3つに絞ってください
- 箇条書きにしてください
- 表で比較してください
- 200文字程度にしてください
- 一度に一つの操作だけ説明してください
質問例
ChatGPTと検索エンジンの違いを、初心者向けに表で比較してください。項目は「得意なこと」「注意点」「使い分け」の3つにしてください。
操作方法を聞くときは、「一度に一つずつ」と指定すると、画面を確認しながら進めやすくなります。
4. 誰向けの説明かを伝える
ChatGPTは、説明を読む人に合わせて言葉を変えられます。
自分が理解するためなら「パソコン初心者向け」、ブログに使うなら「AIを初めて使う60代向け」など、想定する相手を伝えます。
質問例
クラウドという言葉を、パソコンを使い始めたばかりの60代にも分かるように、身近なたとえを使って説明してください。
まだ難しい場合は、「専門用語を使わないでください」「小学生にも分かる言葉にしてください」と追加できます。
5. 見本や希望する雰囲気を示す
文章を作るときは、希望する雰囲気を伝えると、自分の目的に合いやすくなります。
「丁寧」「親しみやすい」「堅すぎない」「落ち着いた」など、短い言葉で十分です。元の文章がある場合は、個人情報を除いて見本として渡せます。
質問例
友人から野菜をいただいたお礼の文章を作ってください。親しみがあり、丁寧ですが堅すぎない雰囲気で、100文字程度にしてください。
完成した文章は、そのまま送信せず、自分らしい言葉や実際の出来事を加えて読み直しましょう。
6. 分からなければ「もっと簡単に」と聞き直す
最初の回答で納得できなくても、質問の失敗ではありません。ChatGPTは会話を続けながら調整できます。
公式の案内でも、最初の回答を確認し、言葉や条件を変えながら改善する方法が勧められています。
聞き直しの例
まだ少し難しいです。専門用語を使わず、具体例を一つ入れて説明し直してください。
ほかにも、次のように頼めます。
- 要点だけ3行でまとめてください
- 別の例で説明してください
- 手順の1番だけ詳しく教えてください
- 私の理解が合っているか確認してください
- 足りない情報があれば、先に質問してください
一度で正解を出してもらおうとせず、対話で近づけることが大切です。
7. 大切な情報は根拠と確認方法を聞く
ChatGPTは便利ですが、もっともらしい間違いを答えることがあります。料金、制度、営業時間、健康、法律、お金などの重要な内容は、回答だけで決めないようにしましょう。
質問例
この情報は2026年8月時点で正しいですか。確認できる公式サイトと、私が確認すべき項目を教えてください。分からないことは推測せず、分からないと書いてください。
リンクが示された場合も、サイト名とURLを確認し、行政、医療機関、企業などの公式ページを自分で開いて確かめます。
特に次の内容は、専門家や公式窓口で最終確認してください。
- 病気、薬、治療
- 税金、年金、投資
- 法律、相続、契約
- 災害や緊急時の判断
- 最新の料金、営業時間、交通情報
うまくいかない質問と改善例
短い質問が悪いわけではありません。しかし、答えが合わないときは、情報を少し足すと改善できます。
例1:献立
改善前:
今日の夕食は何がいい?
改善後:
60代夫婦の夕食です。鶏肉、キャベツ、豆腐を使い、30分以内で作れる献立を3つ提案してください。塩分は控えめにしたいです。
例2:パソコン操作
改善前:
写真を整理したい。
改善後:
Windows
11の初心者です。デスクトップにある写真を新しいフォルダへ移したいです。一度に一つの操作だけ説明し、私が「できた」と答えてから次へ進んでください。
例3:ブログ記事
改善前:
ブログを書いて。
改善後:
60代のAI初心者向けに「ChatGPTへの質問のコツ」というブログ記事の見出し構成を作ってください。読後に読者が最初の質問を作れる内容にし、H2を5つ程度にしてください。
困ったときに使える万能の質問ひな型
次のひな型をコピーし、かっこの部分を自分の内容に変えてください。
私は【初心者・年代・立場】です。【やりたいこと】をしたいです。現在は【状況や条件】です。【希望する長さ・形式・分かりやすさ】で答えてください。足りない情報があれば、回答する前に質問してください。
ブログで使う例
私は60代で、ブログ初心者です。「60代からのChatGPT入門」という記事を書きたいです。読者はAIを使ったことがない同世代です。難しい専門用語を避け、H2とH3の見出し構成を作ってください。足りない情報があれば、回答する前に質問してください。
このひな型を毎回すべて使う必要はありません。必要な部分だけ伝えれば十分です。
個人情報は質問に入れない
良い回答を得るためでも、秘密の情報を入力する必要はありません。
次の内容は入力しないようにしましょう。
- パスワードや認証コード
- クレジットカード番号や銀行口座
- マイナンバー、免許証、保険証の番号
- 詳しい住所や電話番号
- 他人の個人情報
- 公開してはいけない仕事上の情報
個人向けChatGPTでは、設定によって会話がモデル改善に使われる場合があります。気になる場合は「設定」の「データコントロール」を確認できます。また、Temporary
Chatは履歴に残らず、モデルの学習に使われず、メモリーを作成しません。ただし、安全上の目的で最大30日間保持される場合があります。
まとめ|完璧な質問より、会話で近づけよう
ChatGPTへの質問で大切なのは、難しい言葉ではありません。
- 何をしたいか伝える
- 自分の状況や条件を加える
- 答えの長さや形を指定する
- 誰向けの説明か伝える
- 希望する雰囲気や見本を示す
- 分からなければ聞き直す
- 大切な情報は公式情報で確認する
まずは「目的・状況・答え方」の3点から始めてください。回答が合わなければ、「もっと簡単に」「3つに絞って」「別の例で」と追加すれば大丈夫です。
今日、次の質問を送って練習してみましょう。
私は60代のChatGPT初心者です。毎日の生活で試せる簡単な質問を3つ作ってください。それぞれ、どのように役立つかも一言で説明してください。
最初から完璧な質問を作る必要はありません。ChatGPTとの会話を重ねながら、自分に合う答えへ近づけていきましょう。
参考にした公式情報
※ChatGPTの画面、機能、設定名、利用制限は変更されることがあります。利用時には公式サイトで最新情報をご確認ください。

