メールやお礼の文章を書こうとして、最初の一文で手が止まることはありませんか。
伝えたいことは決まっていても、失礼のない言い方や文章の順番を考えるのは意外と時間がかかります。ブログでは、書きたい体験があっても、どこから書けばよいか迷うことがあります。
ChatGPTは、このようなときの「下書き作り」に役立ちます。相手、用件、雰囲気、長さを伝えると、文章のたたき台を作ってくれます。
ただし、完成した文章をそのまま送るのではありません。事実を確認し、自分らしい言葉を加え、最後は自分で読み直すことが大切です。
この記事では、60代の初心者向けに、ChatGPTでメール、お礼文、案内文、ブログ記事を作る方法を、質問例とともに紹介します。
ChatGPTは「代筆者」より「下書きの相談相手」
ChatGPTは、文章の作成、書き直し、要約などに利用できます。しかし、こちらの事情や相手との関係を、すべて知っているわけではありません。
おすすめの使い方は、次の3段階です。
- ChatGPTに下書きを作ってもらう
- 自分の体験や言葉を加える
- 間違いや失礼な表現がないか確認する
ゼロから文章を考える負担を減らしながら、最終的な責任は自分で持つ方法です。
文章を頼むときに伝える5つのこと
ChatGPTへ文章作成を頼むときは、次の5つを伝えると希望に近づきます。
- 誰に送る文章か
- 何を伝えたいか
- どのような雰囲気にしたいか
- どのくらいの長さにするか
- 入れてほしい事実は何か
たとえば、「お礼文を作って」だけではなく、次のように頼みます。
友人から自宅で採れた夏野菜をいただきました。親しみがあり、丁寧ですが堅すぎないお礼の文章を、100文字程度で作ってください。「家族でおいしくいただいた」という内容も入れてください。
公式の案内でも、目的、背景、希望する文体や長さなどを具体的に伝える方法が勧められています。
1. お礼の文章を作る
贈り物、お祝い、手伝ってもらったことへのお礼は、相手に合わせて言葉を選ぶ必要があります。
ChatGPTには、相手との関係、何へのお礼か、どのような雰囲気にしたいかを伝えます。
質問例
近所の方から旅行のお土産をいただきました。日頃から親しくしています。温かく、丁寧ですが堅すぎないお礼の文章を、LINEで送りやすい80文字程度で3案作ってください。
3案出してもらうと、気に入った表現を選べます。最後に、実際に会ったときの出来事や自分の感想を一言加えると、自然な文章になります。
2. メールの返信を作る
予定の確認、お願い、断りなどのメールは、用件を漏らさず、相手に分かりやすく伝える必要があります。
元のメールを入力する場合は、氏名、メールアドレス、会社の秘密情報などを削除してください。全文を貼らなくても、要点だけを自分の言葉で伝えれば下書きを作れます。
質問例
趣味の集まりへの参加を誘われましたが、その日は予定があり参加できません。誘っていただいたことへのお礼を伝え、角が立たないように断るメールを150文字程度で作ってください。次回は参加したい気持ちも入れてください。
メールを送る前に、宛名、日時、場所、金額、添付ファイルの有無を確認しましょう。
3. 自治会や趣味の会の案内文を作る
集まりの案内文では、日時や場所などの情報を見つけやすくすることが大切です。
ChatGPTに文章だけでなく、箇条書きや見出しの形も指定できます。
質問例
地域の清掃活動の案内文を作ってください。対象は町内の住民です。日時は10月10日午前9時、集合場所は公園入口、持ち物は軍手と飲み物です。最初に短いあいさつを書き、その後は項目ごとの箇条書きにしてください。
案内文に入力した日時や場所は、ChatGPTが確認した事実ではありません。必ず元の資料と照合してください。
4. ブログ記事の構成を作る
ブログでは、いきなり本文を書いてもらうより、先に見出し構成を作ると内容を確認しやすくなります。
読者、テーマ、読後にどうなってほしいかを伝えましょう。
質問例
「60代からChatGPTを始めて感じたこと」というブログ記事を書きます。読者はAIに不安を感じている同世代です。読後に「自分も試してみよう」と思えるようなH2・H3の見出し構成を作ってください。私の体験を入れる場所も示してください。
構成を見て、実際に経験していない内容や、自分には書けない部分を削ります。その後、見出しごとに本文を作ると進めやすくなります。
5. 自分の文章を読みやすく整える
ChatGPTは、ゼロから文章を作るだけでなく、自分で書いた文章の見直しにも使えます。
この方法なら、自分の体験や話し方を残しやすくなります。
質問例
次の文章を、内容と私らしい言い方を残したまま、60代の初心者が読みやすい文章に整えてください。難しい言葉は簡単にし、一文を長くしすぎないでください。変更した部分と理由も示してください。
「私らしい言い方を残す」「事実を追加しない」と指定することも有効です。
文章が堅すぎるときの直し方
ChatGPTが作った文章が、丁寧すぎて自分らしくない場合があります。そのときは、最初から作り直さなくても、追加で頼めます。
聞き直しの例
少し堅すぎます。友人に話すような自然な言葉に直してください。ただし、失礼にならない丁寧さは残してください。
ほかにも、次のように調整できます。
- もう少し短くしてください
- 温かみのある表現にしてください
- 大げさな表現を減らしてください
- 専門用語を使わないでください
- 結論を最初にしてください
- 同じ言葉の繰り返しを減らしてください
ChatGPTの回答は、一度で完成させるより、会話しながら整えるほうが使いやすくなります。
自分らしい文章にする3つの仕上げ
AIが作った文章を、その人らしい文章に変えるには、最後のひと手間が必要です。
実際の出来事を一つ加える
「うれしかったです」だけでなく、「家族で夕食にいただきました」のように、実際の出来事を加えます。
普段使わない言葉を直す
自分が普段言わない表現は、自然な言葉に置き換えます。声に出して読むと、不自然な部分に気づきやすくなります。
事実を元の資料と確認する
日時、名前、場所、料金、引用、商品名などは、元の資料や公式サイトと照合します。ChatGPTが事実を追加していないかも確認してください。
そのまま使える文章作成の万能ひな型
次のひな型をコピーし、かっこの部分を自分の内容へ変えてください。
【相手】に送る【メール・お礼文・案内文】を作ってください。目的は【伝えたいこと】です。【必ず入れたい事実】を含めてください。雰囲気は【丁寧・親しみやすい・堅すぎない】、長さは【文字数】程度にしてください。事実を勝手に追加せず、不足している情報があれば先に質問してください。
ブログ用のひな型
【テーマ】についてブログ記事を書きます。読者は【想定読者】です。読後に【読者にしてほしいこと】と思える内容にしてください。まず本文を書かず、見出し構成だけを作ってください。私の体験を入れる場所も示してください。
最初に構成を確認してから本文へ進むと、AI任せになりにくくなります。
個人情報や秘密の内容を入力しない
文章を作るためでも、次の情報は入力しないでください。
- パスワードや認証コード
- クレジットカード番号や銀行口座
- マイナンバー、免許証、保険証の番号
- 詳しい住所や電話番号
- 他人の個人情報
- 会社や取引先の非公開情報
氏名は「Aさん」、会社名は「取引先」、住所は「○○市」のように置き換えられます。
個人向けChatGPTでは、設定によって会話がモデル改善に使われる場合があります。気になる場合は、「設定」の「データコントロール」を確認しましょう。Temporary
Chatは履歴に保存されず、モデルの学習に使われず、メモリーも作成しませんが、安全上の目的で最大30日間保持される場合があります。
送信や公開の前に確認するチェックリスト
メールや記事を送信・公開する前に、次を確認してください。
- 相手の名前や宛名は正しいか
- 日時、場所、金額は正しいか
- 失礼な表現や誤解される表現はないか
- ChatGPTが事実を勝手に追加していないか
- 個人情報や秘密の内容が残っていないか
- 自分が本当に伝えたい内容になっているか
- ブログの場合、実体験や自分の意見が入っているか
メール送信やブログ公開は、外部へ影響する操作です。下書きを確認しないまま、自動送信や自動公開をしないことが安全です。
まとめ|下書きはAI、仕上げは自分
ChatGPTを使うと、メール、お礼文、案内文、ブログ記事の下書きを短時間で作れます。
文章を頼むときは、次の5つを伝えましょう。
- 誰に送るのか
- 何を伝えたいのか
- どのような雰囲気にするのか
- どのくらいの長さにするのか
- どの事実を入れるのか
大切なのは、ChatGPTの文章を完成品と思わないことです。自分の体験や言葉を加え、事実を確認し、最後は自分で読み直します。
まずは、送る予定のない練習用の文章から試してみてください。
友人へ送る、季節の変わり目を気づかう短いメッセージを3案作ってください。親しみがあり、堅すぎない文章にしてください。
このような身近な文章から始めると、ChatGPTとの文章作りに少しずつ慣れていけます。
参考にした公式情報
- OpenAI公式:良いプロンプトを作る方法
- OpenAI公式:ChatGPTの質問を改善する基本
- OpenAI公式:ChatGPTの文章スタイルについて
- OpenAI公式:データコントロールFAQ
- OpenAI公式:個人向けサービスでのデータ利用
※ChatGPTの画面、機能、設定名、利用制限は変更されることがあります。利用時には公式サイトで最新情報をご確認ください。

